私メッセージ( I アイ メッセージ)の良さについて
自分の意見を伝える時。
伝え方の方法として、私メッセージ(I メッセージ)はすごく有効ですので、ご存知かもしれませんが、紹介させてくださいね。
ブログで書く関係上、完璧に網羅は出来ませんが、そういうこともあるんだなあ、とニュアンスで汲み取って頂ければ嬉しいです。
「私メッセージ( I アイ メッセージ)」は、主役が自分、主語が自分なのです。
相手を動かそうとするのではなく、私はこう思っているけれど、あなたはそれについてどう感じますか? という相手に働きかける言葉です。
「あなたのここが嫌」「あなたがこうしてくれたらいいのに」 というのではないのです。
そこに強制はなく、責めるようなニュアンスは入れません。
また、意見を伝えることが出来るので、我慢とも違います。
まず、私メッセージを使う場面を想定させてくださいね。
1、自分の考えを率直に伝えたい時
2、相手の行動で、具体的に私に問題が生じる時 (相手に変わって欲しい明らかな理由がある)
3、相手の行動が嬉しくてそれを伝えたい時
例えばの例として。相手に変わって欲しい時の例を書きますね。
ー 昨日、スーパーで買った苺が、中の方が腐っていた ー
朝になるのを待ってスーパーに電話します。
もし、あなたメッセージで言うと。
「もしもし! 昨日買った苺ですが、帰ったら中が腐っていました」
もうちょっとキツくなると、
「もしもし! 昨日買った苺、腐っていたわよ。どういう管理しているの? お金は返してくれるんでしょうね」
まあ、その通りなので、相手は謝ってくださるでしょう。
もし、私メッセージで伝えるなら
「昨日買った苺ですが、中の方が腐っていて、すぐに食べたかったので残念でした」
相手は、まあ、それは申し訳ない、と思ってくださるような気がします。(ちょっとこの例だと大げさかもしれませんが)
私メッセージは責める訳ではないのです。事実と、自分の気持を伝えることで、その結果どうしてくれるのか、というのは、相手に任せるのです。
任せるのは心配ですが、こちらの気持が伝われば、多分、一般的な対応はしてくださるでしょう。
もし、してくれなければ、もうちょっと具体的なことを口にしてもいいかもしれません。
「新しい苺と交換して頂けますか?」 「返金して頂けますか?」
相手から言ってくださらなければ、こちらから言ってもいいと思います。
他の例として、家庭内のことを取り上げてみますね。
朝は皆、忙しいと思うのです。
ー 役割分担として、家族の誰かにカーテンを開けてもらえたら助かるなあ ー 、と思ったとします。
もし、あなたメッセージで言ったらどうなるでしょう?
「朝、カーテン開けてくれる?」
このくらいなら、まあいいでしょう。でも、相手がそこまで重要視していない場合、毎日開けてくれるかは分かりません。
そのうちに…
「私は朝忙しいんだから、カーテンくらい開けてよね」
に変わり、相手はカチンとします。
「もう! 毎日、毎日言っても開けてくれないんだから。いい加減にしてよねっ。私だって忙しいのよ」
となるかもしれません。(笑)
私メッセージを使うと、こういう言い方になります。
「朝起きたらすぐに食事を作りたいので、カーテンを開けてもらえると、助かるわ」
どうでしょう?
聞いて嫌な気持にはならないですよね。
もし、関係が良好であれば、やってあげたいな、と思ってくれるかもしれません。(関係が良好であるためには、また別にコミュニケーションの方法があるので、いつかお伝えしたいです)
私メッセージのいい所は、
1、具体的な理由が分かるので、協力しやすい。
2、頼まれた人が罪悪感を感じるような、責められた感じがしないので、協力してあげたくなる。
3、家族や職場など、好意的に思っている人が困っているなら、助けてあげようという気持に、自主的になる
こんな効果が期待できます。(必ずそうなると確約は出来ませんが 笑)
他の例で考えてみますね。
ー お子さんが出したおもちゃを片付けてくれなくて困る時 ー
あなたメッセージはこうなります。
「どうして片付けないの? ダメじゃないの!」
「ほらほら、片付けなさい。出したら片付けるって毎日言っているでしょう?」
私メッセージだと。
「○○ちゃんが、おもちゃを出しっ放しにしていると、歩きにくくて、困るわ」
言われて不愉快にはなりませんよね。
これを聞いたお子さんは、ああ、ここに出ていると、お母さんが困るんだな、と思って、片付けようと思ってくれるかもしれません。
これは期待です。約束は出来ませんが、それが自主性を育てるということのようです。
つまり、相手の言葉を聞いて、じゃあ、どうしたらいいかを考える。
子供にその脳を育てるのが目的です。
片付ける、という解決方法を、大人が与えてしまうのではなく、子供に考えて行動させることが一番大切なようです。全てにおいてそうしていくのは、大変だし時間もかかりますが、最終的に、自主性のある大人になることは期待できて楽しみです。
ただ、私メッセージでも、相手が行動しないことももちろん、あります。
人間は、簡単に変われない部分、譲れない部分もあるからです。
実を言うと、長い間、あなたメッセージでお互い言い合っている家庭や、関係の場合、なかなか変わらないかもしれません。
言われてから嫌々やるという習慣がついてしまっているからです。(まさに家はこれ… 反省)
また、他人ですから、しょうがない部分もあるのです。完全に思い通りにはならないかもしれません。
それは、自分だって、簡単に変われないし、言いなりになれないように、人も同じだと思うと諦める部分も必要かと思います。自分も許してもらうのだから、人も許そうという気持ちでしょうか。
それでも、重大な影響があり、どうしても変わってもらいたい時は、また新たに考えて行くこともできますよね。
さて、相手が思った通りの協力をしてくれたとします。
お礼を伝えたいですね!
ここでも、私メッセージです。
「朝、カーテンが開けてあると、朝日が入って、気持いいわ。有難う」
「○○ちゃんがおもちゃを片付けてくれると、部屋が綺麗で、気持いいわ。有難う」
従来の誉める言い方だと、
「片付けが良く出来たわね。偉いわ」
「やれば出来るじゃない。いい子ね」
これは良いようですが、長い目で考えると、誉めるのも善し悪しだそうです。
なぜなら、誉めるということは評価なので、評価はいいことであれ、悪いことであれ、あまり良くないようです。
親が評価するという方法で育てると、子供は人の評価で行動を考えるそうです。
誉められれば嬉しいけれど、誉められないと不安になる。
また、誉められない普通の状態に不満が出る。
会社でも上司の評価で仕事をすると、本末転倒になってしまう場合がありますよね。
本当は、評価は自分の中のモチベーションがつけることで、自分の中でちゃんと出来ていれば、上司の評価は必ず伴ってついてくると思うのです。
人間は人の評価で生きるのではなく、自分の考えで生きることが一番良いようです。なかなか難しいですが。
最後に、自分の意見を伝える時も、私メッセージは良いようです。
「私、恋愛映画が好きなのよ」
「私、コンサートに行くと楽しくなるの」
私はこう思う。そう率直に話せるのって、素敵ですよね!
次の記事で、私メッセージの組み立て方を書かせてくださいね。
読んでくださって有難うございます☆
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